2016年以降発売された第4世代Revoの各ベイトリールがどのように住み分けをされているのかを知りたくなり各種スペック・特徴をまとめてみました。
名称にギア比やブレーキシステム名の略を入れているものもあれば特徴を名称にしてみたり、略してみたり、そもそも何を意味するのかわからなかったり...
ブレーキシステムや各パーツに使用されている素材で味付けが変わっているようですが、多すぎてまとめている最中は大混乱でした。
そのため全ての特徴を入れ込んでしまうと複雑になりすぎてしまうので、以下のように重さ、ギア比、ブレーキシステム、スプール、ラインキャパ、フレーム、ギアについてまとめてあります。
ハンドルやベアリングは素材や重量などで差が出ると思いますが、「交換すればいいじゃん」という認識の下で一旦無視しています。
数値や認識が誤っていたらスミマセン。
※LX992Zまでを追記
※ラインキャパに「シマノの番手だったら」を追記
Revo各シリーズの特徴まとめ
※表が切れてしまっている場合は横にスライドできます
シリーズ | 発売時期 | 重さ | ギア比 | ブレーキ | スプール | ラインキャパ (カッコ内の番手は「シマノで言えば」の場合) |
フレーム | ギア | メモ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
LTX-BF 8 ALC-BF 7 |
2016年4月 |
LTX 129g ALC 141g |
8.0:1 7.1:1 |
マグトラックスIII |
超々ジュラルミン製 浅溝スプール |
8lb-50m (ベイトフィネス) |
LTX : X-MAG ALC : X-CRAFTIC |
超々ジュラルミンギヤ |
ロープロファイル 高さ38mm LTXはRevo Deez8のベース機 |
SLC-IB 7/8 ALC-IB 6/7 |
2016年4月 |
SLC 132g ALC 149g |
6.4:1 7.1:1 8.0:1 |
インフィニ | 超々ジュラルミン製 超軽量φ32mm |
12lb-100m (70番) |
SLC : X-MAG ALC : X-CRAFTIC |
超々ジュラルミンギヤ | ロープロファイル 高さ38mm |
LC6 / LV7 / LT7 | 2017年1月 | 166g |
6.4:1 7.1:1 |
マグトラックスIII | 超々ジュラルミン、φ32mm |
LC6/LV7 : 14lb-100m (100番) LT7 : 8lb-100m (30番) |
X-CRAFTIC | デュラギア ブラスギア |
LT7 : '12 revo LTの後継 ロープロファイル 高さ38mm |
ELITE 7/6 IB ELITE 8 IVCB |
2018年3月 |
7/6 180g 8 177g |
6.4:1 7.1:1 8.0:1 |
7/6 : インフィニ 8 : IVCB-6L |
超々ジュラルミン製 超軽量φ33mm SLCスプール |
14lb-100m (100番) | デュラメタル | D2ギアデザイン 大口径超々ジュラルミンギア |
「フルサイズ、軽量、コンパクト」 最大ドラグ力 10kg |
SX | 2018年1月 | 220g |
6.6:1 7.3:1 |
インフィニ | φ33mmアルミ | 20lb-90m (170番とか?) | X-CRAFTIC | D2ギアデザイン 大口径ブラスギア |
「フルサイズ、ハイパワー、頑強コンパクト」 最大ドラグ力 11.1kg |
X | 2018年2月 | 224g |
5.4:1 6.6:1 7.3:1 |
マグトラックスIII | φ33mmアルミ | 20lb-90m (170番とか?) | X-CRAFTIC | D2ギアデザイン 大口径ブラスギア |
リーズナブル 最大ドラグ力 8.1kg |
WINCH | 2018年1月 | 214g |
5.4:1 |
インフィニ | φ33mmアルミ | 20lb-100m (200番) | X-CRAFTIC | D2ギアデザイン 大口径ブラスギア |
中級価格、マグナムクランク対応 最大ドラグ力 11.1kg |
BIGSHOOTER |
2018年9月 | 250g |
8.0:1 7.3:1 |
マグトラックスIII | φ33mmアルミ | 20lb-100m (200番) | デュラメタル | D2ギアデザイン 大口径ブラスギア |
最大ドラグ力 10kg |
2019年2月 |
270g |
5.8:1 7.3:1 |
インフィニ | φ37.5mmアルミ | 30lb-100m (300番) | X-CRAFTIC | D2ギアデザイン 大口径ブラスギア |
最大ドラグ力 14kg ロープロファイル 高さ43mm |
|
ROCKET |
2019年2月 |
208g |
10.1:1 | インフィニ | φ33mmアルミ | 20lb-90m (170番とか?) | X-CRAFTIC | D2ギアデザイン 大口径ブラスギア |
よく飛び、回収が早い |
BLACK 10 |
2019年3月 |
245g |
10.1:1 | マグトラックスIII | φ33mmアルミ | 16lb-100m (150番) | 高耐久デュラメタル | D2ギアデザイン 大口径ブラスギア |
『キムケン的』最強リール |
BEAST ROCKET |
2020年2月 |
270g |
9.2:1 |
インフィニ | φ37.5mmアルミ | 30lb-100m (300番) | X-CRAFTIC | D2ギアデザイン 大口径ブラスギア |
最大ドラグ力 11kg |
ULTRACAST BF8 |
2020年3月 |
175g |
8.0:1 |
マグトラックスIII | φ32mm |
8lb-50m (ベイトフィネス) |
デュラメタル | デュラギア ブラスギア |
ソルト対応ベイトフィネス スーパーフリー |
DEEZ 8 |
2020年3月 |
135g |
8.0:1 |
マグトラックスIII DEEz tunedBB |
φ32mm |
14lb-100m (100番) |
ワンピース フェザーメタルフレーム |
超々ジュラルミンギア | 青木大介さんのシグニチャーモデル コルクノブ レボLTX-BF8の使用感を残しつつ、より太いライン、より硬いロッド、 よりハードな釣りに対応 |
EXD |
2020年3月 |
192g |
5.4:1 |
マグトラックスIII | φ35mm | 14lb-100m (100番) + スペアシャロースプール14lb-75m (50番相当) |
高耐久X-Crafticアルミフレーム | デュラギアブラスギア | 遠投性能に特化 ソルト非対応 |
TORO ROCKET |
2020年3月 |
414g |
7.6:1 | インフィニ | ※記載なし | PE3号-350m | X-CRAFTICアルミフレーム | 大口径ブラスギア | ソルトや怪魚などあらゆるビッグゲームに使えるビッグロープロリール |
IKE |
2020年3月 |
214g |
6.6:1 |
IVCB-6L | φ33mm | 20lb-90m (170番とか?) | X-CRAFTICフレーム | D2デュラギア ブラスギア |
マイク・アイコネリのシグネチャーモデル |
LX992Z |
2020年9月 |
160g |
8.0:1 |
インフィニ | 超々ジュラルミン製 超軽量φ33mm |
8lb-100m (30番) + スペアスプール12lb-100m (70番) |
DURAMETAL | 超々ジュラルミンギア | 今江克隆プロ監修 キャスティングからピッチングまでスムースに移行できるゼロブレーキシステム |
各Revoを特徴付けるシステムや素材
ブレーキシステム
インフィニブレーキシステム(IB)
遠心とマグネットのハイブリッドブレーキ。
遠心がキャスト時の初速を、マグネットブレーキがキャスト後半の伸びを制御する、遠心力ブレーキとマグネットブレーキのそれぞれのメリットを活かせるブレーキシステム。
※SLC/ALC-IBは遠心式ブレーキを2ピン式にしたタイプ。極力、重量を軽減し、軽量ルアーへのレスポンスを考慮した設定。
マグトラックスIIIブレーキシステム
マグネットブレーキ。
最初からブレーキが効いた状態で、ピッチングなどで軽いルアーを投げる際の低速回転性能が高く、またベイトフィネスや空気抵抗の大きい大型ルアーに相性が良い。
IVCB(Infinitely Variable Centrifugal Brake)-6L 遠心力ブレーキシステム
高回転時のみブレーキが効く外側から調整できる遠心力ブレーキシステム。
ブレーキブロックのロック機構でブレーキ無しの設定も可。
撃ちモノが主軸になるハイギアモデルに多く採用。
現行日本での販売はELITE 8 IVCB、IKEのみ。
スプール
アルミニウム素材か超々ジュラルミン素材。
超々ジュラルミンは英語表記では「Aircraft grade aluminum」、航空機で使用する等級のアルミ。何れにしてもアルミニウム。強度・重量が異なるようですが、細かい違いはわかりません。
(アルミニウムの中で最も強度が強く、鉄鋼材料に対して3分の1の軽さ。ただし耐食性について劣っている、との事)
スプールは素材よりも直径やラインキャパで差別化。
- φ32mm : LTX,LV7,Deez8など軽量・コンパクトなモデル
- φ33mm : ELITE,Black10,LX992Zなどのモデル(基本サイズ?)
- その他、BEASTやEXDなどの個性的なモデル
(「シマノで言えば」を表に追記しましたので参考になるかと思います)
互換性
- LTX-BF8、ALC-BF7、LT7、LV7、LC6、Deez8はスプールの互換性あり。
例えば「ベイトフィネスだと糸巻き量少なすぎ...」なLTX-BF8にLT7、DEEZ8のスプールを入れれば超軽量コンパクトでかつ糸巻き量もしっかり(12lbを約70m)。
- ELITE7/6 IBとSXもインフィニ同士で互換性あり。
SXのブラスギアで耐久性を確保し、ELITEの超々ジュラルミン製超軽量φ33mm SLCスプールでスプールの軽量化が図れるようです。
SLCスプールとは「Super Lightweight Concept Spool」超軽量スプールのこと、SXのアルミ製スプールは約21gに対しELITEのSLCスプールは約13g。
こちらがパーツリスト。
https://pfj-parts.com/wp-content/uploads/2018/05/1478318-REVO-ELITE7-IB-L.pdf
https://pfj-parts.com/wp-content/uploads/2018/05/1430428-REVO-SX-L.pdf
フレーム・サイドプレート
フレームは軽量なマグネシウム素材か、堅牢さと耐食性に優れたアルミニウム素材。
アルムニウム素材はソルトでの使用も可。
機種によりサイドプレートにマグネシウムに匹敵する強度を持つ「C6カーボン」を使用して強度・耐久性を維持したまま軽量化。
X-CRAFTICフレーム / デュラメタルフレーム
アルミニウム素材
X-MAGフレーム
マグネシウム素材
ギア
軽量な超々ジュラルミン素材か耐久性のあるブラス(真鍮)素材。
軽量機種では超々ジュラルミン素材使用機種の方が比較的高価な傾向。売り文句に「高耐久」や「頑強」などのキーワードが入る頑丈系は全てブラス。
ボールベアリング
サイズ
「飛び」に関係するサイドカバー部分とスプールシャフト部分の2箇所のベアリングとハンドルのベアリングは基本的に共通(一部例外あり)。
飛距離や巻き心地の向上(ハンドルノブへはベアリングがついていない機種もあるので)、防錆などに対応させたければ交換もあり。
- サイドカバー部分とスプールシャフト部分の2箇所
- ハンドルノブ部分
高精度セラミックボールと次世代防錆金属HRCBの組み合わせで、驚きの回転性能と最高クラスの防錆・耐久性能を両立させました。
ベイトフィネス・ヘビー級ルアーの大遠投・ソルトウォーターのジギングまで、あらゆるフィッシングスタイルに完全対応。
オールラウンダーな高回転防錆ベアリングです。
「Hedgehog Studioより」
スーパーフリーHPCR-BB
耐久性の高いセラミックボールを使用。
ベアリングのボール軌道溝の設計を見直し、従来のサイズで回転抵抗の低いボールベアリングを開発。低弾道のピッチングや遠投性能が向上した。
まとめてみる
他にもリミテッドエディションや日本国内のみ販売機種など多数。
同じ第4世代といってもサイズも違うし、もっと細かく分けられるのでしょうが、とりあえずここまで。
ZEONIC社とヤシマ重工とアナハイム・エレクトロニクスとがごっちゃになったような個性豊かなRevoリール。
バリエーションの多さがむしろ「互換性あるかも!」なんて、心くすぐられるものがあります。
以下はAbu公式HPに載っている分布図?
全機種を入れて作ってください。
ルアマガ+でこれらのRevo特集が見られます。
購入の参考に。